大手プラント建設会社向け 基幹業務改善、及びシステム導入支援

基幹業務改善として、新業務プロセス策定/システム要件定義/幹部報告/実務ユーザーとの調整 を実施し、新業務定着までを支援

背景

海外需要や脱炭素社会を目指す動きを受け、企業業績を左右するような大口プラント案件が増加する傾向が見込まれる。

2015年以降、世界的な金融情勢の不安や原油価格下落により、社会経済基盤を成り立たせるためのエネルギープラント案件は業界全体傾向として停滞しているものの、受注高としてはほぼ横ばいである(注1)。その理由としては、アメリカの安いガスを原料とした化学プラントや途上国の経済向上に伴うエネルギープラントなどにより、海外における需要はいまだ高いからである。必然的に、高度経済成長期に建設された老朽化プラントが多数占める国内市場よりも海外市場が主力となる。

プラント案件は1案件あたりの受注額が数千億円に達するケースもあり、大口の新規案件取得が企業業績を左右する。競合相手となる海外企業は価格競争力を武器に成長しており、受注競争は激しい。日本企業としては、これまで培ってきた高い品質や安全性をどう維持・向上させていくかが求められる。

また、地球温暖化に伴う脱炭素社会を目指す動きが加速し、再生可能エネルギーを利用したプラント建設も新たな活路として見いだせよう。

課題

レガシーシステムが引き起こす、業務効率の悪さ・コスト構造の不透明さを解消し、大口案件受注獲得に備える必要があった。

旧態依然のままでは世の中の動向にはついていけず、成長する競合他社を抑えての大口案件受注は難しい。早急に、既存業務における負をなくすべく下記課題を解決する必要があった。

  • 1. 業務効率が悪く、生産性があがらない
    高度経済成長期に構築された業務プロセスやレガシーシステムを使い、構築時から数十年経た現時点での品質・安全性を維持しようとしていたため、業務が属人化していた。また、未習熟メンバが運用できる業務可視化も充分ではなく、効率も悪く生産性をあげることができなかった。
  • 2. コスト構造が見えにくい
    プラント完成までのリスクとして、発注者の経営状態、技術的問題・品質問題、調達先・下請け業者の管理、為替変動などがある。これらはすべてコストに影響する。その構造を標準化・可視化するのは困難であった。

取り組み

新業務プロセスをスムーズに定着させるため、ユーザー・ベンダと背景・経験の異なる関係者メンバが同じゴールを目指せるよう、上流フェーズから巻き込んでの推進を支援。

本案件では、新業務プロセス策定・システム開発・業務移行における支援を行った。具体的には下記3点となる。

  • 1.属人化している現業務の調査と可視化に加え、その課題洗い出しから施策を立案。課題解決施策を反映させた主要業務ケースの妥当性を検証し、実務ユーザーとの協議・合意まで導いた。また、経営層への定期報告を行うことにより、会社全体での業務改善の支援を行った。
  • 2.要件定義フェーズからシステムリリースまで、システム開発におけるユーザー・ベンダ間の折衝支援を行った。
  • 3.新業務プロセスとそれに伴う基幹業務システムについて、現場ユーザー・ベンダがスムーズに業務移行ができるよう支援を行った。

成果

属人化を排除した新業務プロセスが定着することで業務効率は向上。様々な異なる特性をもつ案件受注に対応できるようになり事業拡大に貢献した。

業務習熟メンバの知見・経験を、企業としての業務プロセスや基幹システムに組み込み標準化することにより、案件ごとに異なる特性の様々な国々の海外市場案件業務を効率的にこなせるようになった。
また、新たな基幹業務システムでデータ蓄積を行い、そのデータを使っての将来に向けた品質向上施策を検討・立案し、更なる案件受注、ひいては、事業拡大に貢献した。

参考文献
(注1)経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」長期データ 対事業所サービス業「5.エンジニアリング業」
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabido/result/result_1.html

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