AI Briefing · Vol.28

Gemini 4 Argonとは?性能と特徴、価格を解説

主要モデルとの性能と費用の違い

updated 2026.10.20
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生成AI活用
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五月女 裕太 ビジョン・コンサルティング
AI Center of Excellence 所属
AI コンサルタント

生成AIコンペ2年連続最優秀賞(日経・日刊工業新聞ほか掲載)/AWS Summit 2025事例ブース登壇/AWS主催生成AIセミナー2025 2度登壇など、業界トップを走るAIエキスパート。

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Gemini 4 Argonは、複雑な問題を考えるためのGoogleの推論モデルです。ソフトウェア開発や数理・科学の問題の検討、長い動画の内容理解などに活用できます。

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こんなときに役立ちます

Gemini 4 Argonで何ができ、今のモデルとどう違うのかを知りたい方に向けた解説です。性能・費用の比較と利用条件を確認し、自分の作業で試す候補を選べます。

  • 今使うモデルと性能を比べたい
  • 用途に合う強みと弱みを知りたい
  • APIの費用と利用条件を確かめたい
01

Gemini 4 Argonの主な用途と基本仕様

コードの修正や数理・科学の問題の検討、長い動画から必要な情報を読み取る作業に対応します。

一般提供は2026年10月13日に始まりました。

Gemini 4 Argonの基本仕様 図1
1,048,576 文脈の容量(トークン) Gemini API|文脈の容量
65,536 思考+回答の上限(トークン) Gemini API|通常の同期処理

対応する形式と生成の設定

項目内容
入力できる形式テキスト・画像・動画・音声・PDF
出力形式テキスト
長い生成(long decode)の上限最大1,048,576トークン(全体容量を共有)
推論の強さlow・medium・highから選択
入力・思考・回答で容量を共有します。通常の生成上限には思考+回答が含まれます。

トークンは、文章などを処理する量の単位です。生成上限には、AIが考えるために使う量と、回答として返す量の両方が含まれます。

通常の上限を超える長い生成には、背景実行を使えます。Interactions APIでは、背景実行と生成量の上限を両方設定します。入力が長いほど、全体容量の中で思考・回答に使える量は少なくなります。

コードの修正から長い動画の読み取りまで、扱う資料と出力の量に合わせて、使う機能と生成の設定を選べます。

02

どこで使える?定額プランとAPIの違い

Google AI Pro・Ultraの定額プランに含まれる利用と、APIキーで使った量に応じて支払う利用があります。AI Studioでも、使う機能によって課金方式が異なります。

AI Studioは、ブラウザーでモデルを試したり、アプリを作ったりする画面です。自分のプログラムからモデルを呼び出すAPIとは、利用方法も料金の扱いも異なります。

定額プランとAPIでは、利用条件と課金が異なる|2026年10月20日時点 図2
定額プラン Google AI Pro・Ultraで試す AI StudioのPlayground・Build、Geminiアプリ、検索のAIモードは定額枠の対象です。専用のAntigravityはUltraが対象です。
→
従量課金 APIキーで使う APIは別課金で、使用量に応じた料金がかかります。AI StudioのDeep Research・Antigravity Previewにも有料APIキーが必要です。
同じAI Studioでも、定額枠で使う機能と、有料APIキーで使う機能が分かれます。

AI Studio内のDeep ResearchとAntigravity Previewは、有料APIキーが必要なエージェント機能です。Playground・Buildの定額枠には含まれません。

専用のGoogle AntigravityはUltraの対象です。AI Studio内のAntigravity Previewとは、製品も利用条件も区別します。

企業向けには、Gemini for businessやGemini platformのAPIなどが案内されています。個人のPro・Ultra契約とは別に、企業向けの契約・管理条件を確認します。

利用枠に含まれる機能で試すか、APIキーで使った量に応じて支払うかを分けて選べます。

03

API料金はいくら?期間別の単価と追加料金

標準APIは、入力と出力それぞれの使用量に応じて課金されます。2026年11月30日までは導入価格が適用され、12月1日から単価が変わります。

以下は有料APIをStandard処理で使う場合の単価です。定額プランの月額料金・利用枠と、APIの従量料金を分けて整理します。

主要モデルのAPI通常入力・出力単価|2026年10月20日時点 図3
モデル通常入力出力
Gemini 4 Argon210
GPT-6 Astra1050
GPT-6.1 Sol210
Claude Opus 5.5420
Claude Sonnet 5.5210
Claude Fable 5.11050
Grok 4.726
Gemini 3.8 Flash0.753.75
Argon:入力2ドル/出力10ドル。導入価格ではSol・Sonnet 5.5と同じ単価です。単位は100万トークンあたりの米ドルです。各社の標準処理・通常入力の基本料金で、OpenAIは入力272Kトークン以下の条件です。キャッシュ、Batch等の割引や、地域・ツールの追加料金は別に扱います。モデルごとにトークンの区切り方も異なるため、実際の費用は処理量と合わせて比べます。

課題を終える費用には、単価と処理量の両方が影響します。

標準APIの入力・出力単価|2026年10月20日時点 図4
料金の種類2026年11月30日まで2026年12月1日から
入力24
出力(思考を含む)1020
12月1日から入力・出力とも2倍です。入力は2→4ドル、出力は10→20ドルに変わります。単位は100万トークンあたりの米ドルで、Standardの通常料金です。出力には思考トークンを含みます。

APIのトークン料金は、入力した量と、思考を含む出力の量に、それぞれの単価を掛けて合計します。長い回答を作る場合は、入力だけでなく出力の使用量も費用に影響します。

同じ資料を繰り返し使うときは、入力料金を抑えられる

同じ資料や指示を繰り返し送る場合は、入力の一部を再利用する「キャッシュ」で料金を抑えられます。Argonでは、この仕組みが自動で働く「暗黙キャッシュ」が既定で有効です。

対象は4,096トークン以上の入力です。実際に再利用できた入力分は95%引きになります。100万トークンあたりの再利用分は、11月30日まで0.10米ドル、12月1日から0.20米ドルです。

検索や地図の情報を参照して回答する機能

APIでArgonに回答させる際、Google検索やGoogleマップの情報を参照させる機能も使えます。公式資料では「グラウンディング」と呼ばれています。入力・出力の処理料金とは別に、この連携機能の利用料がかかります。

APIで検索・地図を使う機能と料金|2026年10月20日時点 図5
Google検索を参照する 有料APIでは、月5,000検索リクエストまで無料です。超過は1,000リクエストあたり14米ドル。無料枠はGemini 3以降のモデルで共有します。
Googleマップを参照する 有料APIでは、月5,000リクエストまで無料です。超過は1,000検索クエリあたり14米ドル。無料枠はGemini 3以降のモデルで共有します。
有料APIのトークン料金とは別の追加料金です。無料枠は検索と地図でそれぞれ管理します。Google検索では、Geminiへの依頼1回で複数の検索クエリが生じる場合があり、個々の検索クエリが課金対象になります。

APIの費用は、入力・思考・回答の処理量と、必要な検索・地図の利用量で決まります。単価だけで選ばず、作業を終えるまでの処理量も比較の軸になります。

04

性能は?主要モデルと比べた強みと弱み

Argonは、今回比較した主要モデルの中では、業務の自動化の評価が高いモデルです。一方、端末での開発作業や知識作業の成果物では、上回る競合もあります。

第三者のArtificial Analysis(AA)が、同じ評価体系で測定した結果です。主に英語・テキストを中心とする評価なので、日本語の文章や資料の仕上がりは実際の作業で比べます。

主要モデルの総合指数|2026年10月20日時点 図6
モデル総合指数
Claude Opus 5.558
Claude Sonnet 5.556
Gemini 4 Argon53
GPT-6 Astra53
Claude Fable 5.153
GPT-6.1 Sol52
Grok 4.746
Gemini 3.8 Flash41
Argon 53はAstra・Fable 5.1と同じ表示値で、Opus 58・Sonnet 56を下回ります。出典はAA Intelligence Index v4.3.2で、尺度は0〜100です。推論設定はArgon・FlashがHigh、Sol・AstraがMaxです。Claudeの各モデルはMax, Default Fallback、GrokはXhighです。各社の設定名に従った比較で、計算量はモデルごとに異なります。

Argonの総合指数は、Solの52、Grok 4.7の46、Gemini 3.8 Flashの41を上回ります。一方、総合指数が同じモデルでも、以下の作業別評価には差があります。

業務の自動化は高評価、開発作業では競合が上回る

AutomationBench-AAは、業務サービスのAPIを使って一連の作業を進める能力を測ります。画面のクリックや入力とは区別した評価です。Terminal-Bench 4.0は、コマンド操作を伴う開発作業を測ります。

業務の自動化と端末での開発作業|2026年10月20日時点 図7
モデル業務の自動化端末での開発作業
Gemini 4 Argon7857
GPT-6 Astra6859
GPT-6.1 Sol6556
Claude Opus 5.57060
Claude Sonnet 5.57264
Claude Fable 5.15952
Grok 4.76626
Gemini 3.8 Flash6020
自動化78%は比較した8モデル中で最も高く、開発57%はSonnet等を下回ります。自動化はAutomationBench-AA、開発はTerminal-Bench 4.0の別々の評価です。推論設定は図6と同じです。

端末での開発作業では、Argonの57%に対してSonnet 5.5が64%です。Opus 5.5の60%、Astraの59%もArgonを上回ります。業務サービスの連携と開発作業では、注目する結果が変わります。

成果物の評価では、総合指数だけでは分からない差がある

実務・知識作業の成果物を比較|2026年10月20日時点 図8

Argon 1624

実務の成果物(GDPval-AA v2.1)。単位:Elo。描画範囲0〜2000(満点ではありません)

モデル実務の成果物(GDPval-AA v2.1)
Gemini 4 Argon1624
GPT-6 Astra1573
GPT-6.1 Sol1594
Claude Opus 5.51866
Claude Sonnet 5.51838
Claude Fable 5.11754
Grok 4.71711
Gemini 3.8 Flash1436

Argon 1486

知識作業の成果物(AA-Briefcase v1.1)。単位:Elo。描画範囲0〜2000(満点ではありません)

モデル知識作業の成果物(AA-Briefcase v1.1)
Gemini 4 Argon1486
GPT-6 Astra1569
GPT-6.1 Sol1557
Claude Opus 5.51803
Claude Sonnet 5.51817
Claude Fable 5.11672
Grok 4.71642
Gemini 3.8 Flash1203
実務の成果物でArgonは1624、知識作業の成果物で1486です。Eloはそれぞれ同じ評価の中で、高い方が良い点数です。描画範囲の2000は満点を示しません。二つの評価は別々に読み、点数の合算や能力の倍率比較はしません。推論設定は図6と同じです。

実務の成果物では、ArgonはSolやAstraを上回ります。一方、Opus 5.5、Sonnet 5.5、Fable 5.1、Grok 4.7を下回ります。知識作業の成果物では、比較した競合のうちGemini 3.8 Flash以外のモデルを下回っています。文書や資料の作成は、作業別の結果を踏まえて比べる方が選びやすくなります。

API単価だけでなく、課題を終えるまでの費用も見る

1つの課題の費用を比較|2026年10月20日時点 図9
モデル1つの課題の費用
GPT-6.1 Sol0.72
Gemini 3.8 Flash1.24
Gemini 4 Argon1.99
GPT-6 Astra3.26
Grok 4.73.74
Claude Sonnet 5.55.46
Claude Opus 5.55.98
Claude Fable 5.17.63
Argon 1.99ドルに対し、Sol 0.72ドルです。AAの総合指数に含まれる評価課題にかかったAPI料金を、1つの課題あたりに重み付き平均した値です。入力・キャッシュ・思考・回答などの料金を含み、低い方が少ない費用です。同じAPI単価でも、処理量やキャッシュの利用状況で費用は変わります。推論設定は図6と同じです。

Argonの1つの課題の費用は、Astraの3.26ドルやOpus 5.5の5.98ドルより少なくなっています。一方、Gemini 3.8 Flashの1.24ドルより多くかかります。月額の定額プランと分け、APIでの作業を終える費用として比較します。

2026年10月20日時点のAAでは、Argonの出力生成速度は85トークン/秒です。これは生成中の速度で、思考や待ち時間を含む回答完了までの時間とは区別します。

長い動画の理解は、Googleの評価も参考になる

Google公表の開発・自動化・動画理解の評価 図10
77.9% 長い開発課題 DeepSWE v1.1|Google公表
51.3% 業務機能の一連の実行 AutomationBench|Google公表
91.7% 長い動画の理解 LVBench|Google公表
長い動画の理解を測るLVBenchの91.7%は、動画を扱う作業で試す根拠の一つです。Google公表のArgon単体の結果です。DeepSWE v1.1、AutomationBench、LVBenchは、それぞれ別の課題を測っています。GoogleのAutomationBenchとAAのAutomationBench-AAも別の評価です。

AAの自動化評価とGoogleの動画理解評価が、この二つの用途でArgonを試す根拠になります。文書の仕上がりと費用では、他モデルの結果も見ます。

05

どの作業で試す?比較から分かる選び方

独自見解

業務サービスのAPI連携や長い動画の読み取りは、Argonを試す候補です。文書・資料の仕上がりや費用を重視する場合は、競合モデルも同じ作業で比べます。

作業に合わせて比較するポイント 図11
業務連携でArgonを試す AutomationBench-AAでArgonは78%でした。実際に使うサービスで、手順を正しく実行できるか確かめます。
長い動画でArgonを試す Google公表のLVBenchを手がかりに、見たい場面や論点を指定し、元の動画と内容を照合します。
文書・開発は競合も比較 Sonnet・Opus・Astraも候補に残します。評価の違いを踏まえ、仕上がりや動作、手直しの量を同じ作業で比べます。
費用重視はSol・Flashも比較 Sol・Gemini 3.8 Flashも、1つの課題の費用が少ない候補です。必要な品質と実際の費用を合わせて見ます。
業務連携・動画、文書・開発、費用重視で、比較する候補が変わります。
同じ作業で比べてから、使うモデルを決める 図12
  1. そろえる 資料と完成条件をそろえる 同じ資料やコードを渡し、求める成果物と確認する項目を決めます。推論の設定も記録します。
  2. 確かめる 正確さと手直しを確かめる コードは動作、文書や動画の要約は元の情報との一致を確認します。
  3. 選ぶ 費用と待ち時間を比べる APIの使用量や実際の請求、回答を待つ時間、確認・修正の時間を合わせて判断します。
API単価だけでなく、完成までの費用と手直しを含めて選びます。

業務に合うモデルや比較の進め方を相談したい方は、無料相談をご利用ください。

最初は元の資料と照合できる作業で比べます。正確さ、手直しの量、完成までの費用が合うモデルを選びます。

06

出典と調査方法

公式仕様・料金・AAの公表評価の確認時点は2026年10月20日です。公表情報に基づく比較で、著者による動作検証とは区別しています。

  1. Google|Argon一般提供の発表 — 一般提供の開始日と提供先。
  2. Google|公式ブログの性能数値 — DeepSWE v1.1、AutomationBench、LVBenchの結果と、Vals Indexでの位置付け。
  3. Google|開発者向け提供開始 — 開発者向けのAPI、AI Studio、Antigravityなどの提供条件。
  4. Google|Geminiアプリでの提供 — Geminiアプリと検索のAIモードで利用できるプラン。
  5. Google Cloud|Argonの企業向け提供 — 企業向けのGemini製品と提供条件。
  6. Google|最新モデルの案内 — 思考トークンの課金、暗黙キャッシュ、APIの利用条件。入力・思考・回答が共有する容量と、長い生成の設定。
  7. Google|Argonのモデル仕様 — 入力・出力形式、文脈の容量、通常生成・long decodeの上限、推論の強さ。
  8. Google|Gemini APIの料金 — Standard API単価、キャッシュ、検索・地図を利用する料金。
  9. Google|AIプランとArgon — Pro・Ultraに含まれるAI Studioの利用枠と、APIキーを使う機能の条件。
  10. Artificial Analysis|gpt-6-astraとの比較 — Argonと主要モデルの総合指数・作業別評価・1つの課題の費用。
  11. Artificial Analysis|gpt-6-1-solとの比較 — Argonと主要モデルの総合指数・作業別評価・1つの課題の費用、および出力生成速度。
  12. Artificial Analysis|claude-opus-5-5との比較 — Argonと主要モデルの総合指数・作業別評価・1つの課題の費用。
  13. Artificial Analysis|claude-sonnet-5-5との比較 — Argonと主要モデルの総合指数・作業別評価・1つの課題の費用。
  14. Artificial Analysis|claude-fable-5-1との比較 — Argonと主要モデルの総合指数・作業別評価・1つの課題の費用。
  15. Artificial Analysis|grok-4-7との比較 — Argonと主要モデルの総合指数・作業別評価・1つの課題の費用。
  16. Artificial Analysis|gemini-3-8-flashとの比較 — Argonと主要モデルの総合指数・作業別評価・1つの課題の費用。
  17. Artificial Analysis|総合指数の尺度 — 総合指数の尺度(0〜100)。
  18. Artificial Analysis|評価方法 — 各評価の測定内容と1つの課題の費用の計算方法。
  19. xAI|API料金 — Grok 4.7の標準API単価。
  20. Google|API料金 — ArgonとGemini 3.8 Flashの標準API単価。
  21. Anthropic|API料金 — Opus・Sonnet・Fableの基本API単価。
  22. OpenAI|API料金 — Sol・AstraのStandard API単価と長い入力の条件。
Vision Consulting

PoCを「技術実験」で終わらせず、経営判断まで設計する。

対象業務の選定、現状値の計測、評価設計、ガバナンス、本番移行判定を一つの意思決定プロセスとして整理します。

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